夕飯のあとお母さんと一緒に後片付けを済ませ、自分の部屋へ戻ろうとすると ちょうど階段から降りてきた理人が、おもむろにあたしの手のひらに小銭を乗せた。 「アイスコーヒー買ってきてくんねえ?」 「アイスコーヒー?」 「ちょっと頼むわ」 「えー、あたしやっとくつろげると思ったのに」 夕飯直後から寛いでた理人とは違って、あたしは今まで立ちっぱなしだった。 部屋に戻ってベッドでゴロゴロしようと思っていた矢先のお願いに、素直に「うん」とは言い難い。