静かな夜に、きっと騒々しかったはず。 おじさんとおばさんにも挨拶をしてから家を出た。 莉子の家から自宅までは徒歩3分。 夜道には、靴を引きずるような二つの足音だけが響いていた。 理人はただ黙ってあたしに歩幅を合わせてる。 大泣きしたこと、莉子から聞いたのかな……。 話したいことはいっぱいあるのに、3分なんてあっという間で、何から口にしようかと考えているうちに家についてしまった。 無言のまま、理人が玄関に手を掛ける。 そのドアが開く寸前、あたしは一言だけ告げた。