恋結び ～キミのいる世界に生まれて～

恐る恐る理人に目を向けると。


少し目を細めて、静かにあたしに視線を投げていた。


今度は恐る恐る口を開く。


「どうして…知ってた？」


「……天才、だから？」


いつもの調子にもどった理人に、思わずクスッと笑ってしまう。


「そっ……か」


不思議と動揺することなく、あたしは理人の言葉を受け止めていた。


勘のいい人は、誰を好きかなんて見抜けたりするもの。


バレてた要素がどこにあったのかは分からないけど、気づいてたってことはそうなんだと思う。