「家に帰ってから開けてね」 そう念を押して、机の上に置かれたのはピンク色の箱。 キラキラのハートが散りばめられた包装紙にラメ入りのリボン。 女心をくすぐるような可愛らしいラッピングに、念に反して今にも開けたくなるけど。 「あたしに?」 どんな風の吹き回しだろう…と、その箱を手に取る。 誕生日でもな…… 「美桜(ミオウ)、誕生日おめでとう!」 ――あ。 黒板の日付に目をやる。 「……」 今日は、16回目の……