気軽にメールできたり、学校で顔を合わせて親しく話をしたり。

裕貴先輩とのそんな関係にようやくなじんできた高2の春――……



あたしは相も変わらず裕貴先輩を好きで。

……というよりも、以前にも増して、もっともっと好きになっていて。


それなのに、まだ告白すらできていなかったりする。




「つまんないよねー? 虎太郎くん」


「……えっ!?」



キッチンで夕食の準備をしていたママが突然、リビングでごろ寝していた虎太郎に話を振る。



「まぁだ告白してないんだとさ。ビミョーな関係のままだとさ」


「……姉ちゃんと裕貴くん?」


「そうそう。小学生みたいだよねー? そう思うよねー、虎太郎くん」



……なんですか。その嫌味ったらしいグチは。