ニートも脱出して
少し遠くの街へ
働きに出ていた。


そんなある日の出来事。


私は朝から用事がある為
仕事後、
実家に帰ってきていました。


店長とは営業前の
8時頃連絡を取ったきりだった。


この頃、店長は外人パブの方で
なかなか忙しく
帰りもミーティング等で
遅かった為、
私はただひたすら
連絡を待ちました。


いつも間に
連絡が入るはずなのが
今日は連絡なし。


連絡するタイミングも
無い程忙しいのかな…
と思いながら
気付けば朝でした。


さすがに
不安になり始めたのですが
朝7時頃、知らない番号から
電話が入りました。


「○○中央署ですけども
土屋さんの携帯で
間違いありませんか?」と。


私は
「はい、そうですけど…」と。


警察の話では
昨日逮捕しましたが
事件の詳細については
本人から聞いて下さいとのこと。


私はとにかくビックリして
どうしたらいいのかわからず
混乱し涙が出てきました。


後ほど話を聞いたところ
無許可営業という罪で
逮捕されていたようでした。


私は店長のいない日々を
不安だらけで過ごすしていた。


いつ帰って来れるのかな…
長く捕まっちゃうのかな…


私は同居人ということもあり
面会もできました。


私は毎日の様に
会いに行かなきゃと
思っていたのですが
店長、本人が毎日なんて
来なくていいというので
週二、三のペースで
面会に行きました。


ガラス窓越しに話をしました。


私はいつも
泣きそうになっていたけど
面会中は頑張って
堪えていました。


目の前では
絶対に泣かないと決めて
帰り道にいつも
泣いていたのでありました。


一週間、二週間、三週間…と
月日が流れました。


私は夜、仕事を終えると
わざわざ警察署まで車で行き
心の中で
「おやすみなさい」
と言って
帰って行くのでありました。


ある日の夕方。


店長と住むアパートにいたら
ガチャガチャと音がした。


するとそこには
店長が立っていた。


「おかえり」
なんだか自然で
不思議な感じがした。


罪の内容も詳しく
わからなかったし
どういった罰があるのかも
全くわからなかったから…


とにかく
いつ帰って来れるかも
全くわからなかったから
本当に早く帰ってきてくれて
良かったです。


手紙も毎日書き溜めていました。


「もう、離れないでね」と
心の中で
つぶやいたのでありました。