12月は忙しい時期だけど
身体も心も傷付いていた為に
仕事を二週間程休んでいた。


お店には
ノロウイルスにかかったと
嘘をついて休んだ。


毎日毎日涙が止まらなかった。


何をしてても涙が出てくる…


感覚だけが残っていた。


仲の良い友達には
本当の事を打ち明けた。


時の流れと共に
日々過ぎるのを
待つしかなかった。


私は夜の仕事にも
大分慣れてきて
お店でも楽しく過ごしていた。


そんなある日のこと。


私達は半同棲中だったので
私は店長の家で支度をしてから
お店に行っていたのだが
店長から急に
一本の電話が入った。


お店には元々付き合っている
ボーイの彼氏と
キャストの彼女が
居るのだけれど
その二人が私達の事を
噂しているという。


とにかくオーナーに
何か聞かれたら
何の関係も無い
頑張った時に
食事に連れて行って
もらったことが
あるくらいだと
言うように言われた。


私は「わかったよ。」
と言った。


お店に着くなり
オーナーに呼び出された。


オーナーは身体はゴツイし
強面だけれども
とても優しいオーナーである。


少し話をして
店長に片思いしてることは
打ち明けた。


でも、お店の決まりだから
「応援することは出来ない。」
と言われた。


本当なら
応援してやりたいけど…と。


いつか応援出来る
機会ができたら
恋のキューピットになるよ
とまで言ってくれた。


気持ちを打ち明けて
スッキリした私だった。


店長に
「この件、誰かに話したか?」
と聞かれて
「誰にも話してない」
って言ったけど


例のカップルの女の子に
わからないだろうと思い
私が今好きな人がいること
その人が
キャバクラの店長であること
だけは話してしまっていた。


今後は本当に
気を付けようと思った。