私は当時
店長に会いたいが為に
フル出勤していた。


とにかく会いたくて
会えるのが楽しみで
仕方なかった。


仕事がどうとか
指名がどうとか
そんなことは
おかまいなしだった。


昨日、店長の家へ
お邪魔してきたからか
今日の出勤がなんだか
ワクワクした。


私と店長しか知らない
誰にも言えない秘密を
私と店長だけは知っている。


そんな「特別」
がまた嬉しかった。


しかしながら
天の神様は意地悪なもので…


久々に加奈子から
メールが入った。


「店長と仲直りしたから〜。」
と嬉しそうな絵文字を使い
メールをしてきた。


私はそのせいで
不機嫌になった。


なぜかというと
この前の件があった時
ごちゃごちゃするから
お互い加奈子と
連絡を取るのはやめようと
約束したばかりだったから…


そのメールは
仕事中に着たメールだったが
私は居ても立っても
いられなくなり
店長に「帰る。」
と言って帰ろうとした。


店長は「何があったの?」
「どうしたの?」
と驚いていた。


私は黙って
加奈子からのメールを見せた。


すると店長は言った。


「わかったよ…
わかったから…
今お前の目の前で
もう加奈子とは
連絡取らないって
言ってやるよ…。」と。


私は「いいよ、そんなの。」
と言いつつも
心の中ではホッとして
嬉しかった。


そして、店長は
加奈子に電話をしてくれた。


しかし、加奈子は
電話に出なかった…