店長との
メールのやり取りで
「頑張ったから
ご飯行こうか?」
と誘ってくれた。


勿論私は
「はい、行きたいです。」
と返事をした。


しかしながら私は
本当にシャイなので
男の人と二人で
しかも気になっている
店長とご飯だなんて
不安で仕方なかった。


しかし店長は
何を考えているのか
わからなくて
どういった感情で
私を誘ったのか
とても気になっていた。


とりあえず
日曜日がお店の休みなので
次の日曜日に約束をした。


その日
店長は車が無いから
私の車で動くだろうと思い
洗車して車の中も綺麗にした。


約束の時間が近づくにつれて
ドキドキ、ワクワク。


メイクバッチリOK!


髪型、OK!


洋服、OK!


そして嬉しさのあまり
早めに目的地へ向かった。


約束の時間が来た頃
店長からメールが届いた。


「店のボーイが
家に来ちゃったから
今日は無理だ」と。


「また今度、
美味しいもの
食べさせてやるから…
ごめんな…」と言われた。


ドタキャンかぁ…。


こんなに楽しみにして
自分なりにオシャレもして
髪まで巻いて
街まで出てきたのに…。


ショックだった。


しかし仕事柄
いろいろ事情が
あるのだろうと
思うことにした。


せっかく
支度もしちゃった事だし
このままとぼとぼ
家に帰るのも
なんだか切なくて
友達を誘って
出かけることにした。


そうする事で
悲しみを紛らわせていた。


正直…
もしかして
加奈子といるのかな…
という不安もあった。


それから月日が流れ…


再び店長から
ご飯の誘いがあった。


私はまた楽しみで
嬉しくてたまらなかった。


またこの前のように…


メイクOK!


髪型OK!


服装OK!


そして私は街へ。


もう少しで約束の時間。


待ち遠しいなと
思いながら待つ私。


すると
店長からメールが届いた。


「仕事の絡みで
行かなければ
ならなくなったから
また今日も
ご飯に行けない…。」
とのことだった。


私はこの時
心にぽっかり
大きな穴が空いた。


理由があれど
さすがに二度目の
ドタキャンなんて
その時の私には
理解ができなかった。


私はメールで怒った。


本当は悲しかったけど…
怒ってしまった。


店長は
「ごめんな。」と言った。


しかしながら
こんな私にも
プライドがある訳で…。


意地も張ってしまい
「もう、本当に必要な
会話とメールしか
しないから。」
と言ってしまった。


それからというもの
お店で毎日会ってはいたけど…


待機するにも
休憩するにも
なるべく同じ場所に
いないように
わざとらしく
避けていた私であった。