口、鼻、目、耳からはどくどくしく血が噴き出し、視界は一瞬で真っ赤になり、赤く霞む。
下半身は電車の下に入り込み、じゅるじゅるぶちぶちと音を立ててひきずられ、
上半身はまだ新しく真っ赤な鮮血と肉を滴らせたまま、
避難場所の中へと転がった。
避難場所で待ち構えていたタイラや用賀が、血の臭いをかぎつけて、うつろな目でこちらを振り向き、這うようにして転がり込んできた腹に近づいてくる。
最期の意識をまだ保っている目は、引き裂かれた自分の腹辺りに向けられていて、しかし切り離された胴体に力が入ることはなくて、
二人が裂かれた腹に噛みついたのを赤くぼやけた視界の片隅に見たのが、
新町桜の最期の記憶となった。

