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雨上がりの夜更けは、草木に残った雨粒に沈み行く最後の星の光が反射して透明に輝いている。
地上に覆い被さった汚ないもの全てを洗い流すための雨は、その役目を終えればまた次の役目の時まで姿をひそめるだろう。
空気はすがすがしく、辺りは静寂に包まれ、そこに一切の邪気は無い。
無音。
ホームに設置されているベンチには下を向き背中を丸めて座っている一人の女がいる。
じじじっと音を立てて消えそうな街灯の灯りに照らされ、その肌は真っ白に映る。
ぎこちなく顔を上げたその顔に生気は見られない。
辺りを見回してからゆっくりと立ち上がり、歩く。
思うように動かない自分の足にに戸惑いながらもなんとか歩いてホームの先まで行き、線路を見た時にフラッシュバックが起こり、走馬灯のように頭に記憶が蘇る。

