布団を頭からかけて、二人で布団の中で抱き合った。
人のぬくもりは温かい。
肌はすべすべしていて柔らかく滑らかで、
髪の毛はほどよく冷たくてつるつるしている。
大梯は一度ぶるりと震えたが、温もりにくるまれるように暖かさを体に感じながらゆっくりと眠りに落ちていった。
台所では黒い影がゆらりゆらりと揺れていて、それに合わせて蛇口から水滴がポタリポタリと落ちる。
部屋中を一周回ると、寝室の前で立ち止まり、しばらくそうしてから玄関からすり抜けて外へ出ていった。
水滴はぴたりと止み、月明かりに照らされたシルバーの蛇口が不気味に光輝いていて、テーブルに置きっぱなしのグラスには大梯のものじゃない指のあとがくっきりと浮き出ていた。
テーブルの上や下にはところどころ水が落ちたような跡が残っていた。

