「いーのかよ、会わなくて」
「明後日会えんじゃん」
「……バカ?」
「……は?」
「なんで会えるときに会わねぇの」
「……はっ」
「今気づいてもおせぇよ。…お前は沙耶を突き放したんだ」
「やめろよ、その言い方」
「だってそうじゃん?今までのお前なら会ってたじゃん」
……そうだ、会ってた。
ダメだ…なにやってんだよ俺は。
折角沙耶と会える時間が多くなるっつーのに。
――清のことでグルグルなってる。
「……大変な事になっても知らねぇぞ」
「は?大変な事?」
「…気づけよ、てめぇで」
「…うっせ」
沙耶の事が絡むと聖也は口が悪くなる。
可愛らしいカッコいい笑みなんてない。
……沙耶、か。
――ガチャン…
「ただいまぁー!」
「お邪魔します、おばさん」
「あら!蕾都くんっ」
「おじさんも」
「また男あげたじゃないか、蕾都!」
「……あの、蒼にぃ大丈夫ですか?」
「「……はて?」」