暗い空にぽっかりと浮かんだ三日月。 それを眺めながら、1人で夜道を歩いた。 月島を送る必要がないから、自分の家までまっすぐ帰れる。 それは驚くほどあっけない道のり。 なんとなく家に着いてしまうのが嫌で、用もないのに途中のコンビニに寄った。 酒の棚を眺めて、梅酒を手に取る。 こんな甘いやつ、いつもは絶対飲まないのに。 いつもとまるっきり違う行動を取る自分に、本気で戸惑う。