恐怖短編集

「一哉」


「へ?」


「俺の名前は、一哉」


その人が、自分の言葉でハッキリとそう発音した。


一人称が『俺』ということは、この人は男だという事にもなる。


いままでオウム返ししかしなかったため、栞は声も上げず驚き、目を丸くする。