恐怖短編集

しかし


「ただいまぁ」


と言う声が部屋の中から聞こえてきた瞬間、栞は小さく悲鳴を上げて飛び上がった。


そして、昨日拾ってきた『人』がいることを思い出すと、驚いてしまった自分を笑いながらも胸を撫で下ろす。


手探りで電気をつけると、蛍光灯が二・三度瞬きをして昼間のような明るさを演出する。


今朝と同じように、テレビの横にその人がいる。


けれど、心なしか背が伸びているように見えた。