恐怖短編集

そう言いながらも、長い首をもてあますようにグルグルとひねり、途中で結び目が出来ていることに気付かない。


「だけど……そんなことできるかしら」


栞は、結び目を解いてやりながら、小さく呟く。


確かに、このまま首が伸び続けてしまったら、一哉は頭を起こすこともできなくなってしまう。


体と同じように棒に巻きつけてみたらどうかと提案したが、首を巻きつけても頭が重たいので結局は負担はなくならない。


ガムテープで固定しようと試みても、到底無理だった。