恐怖短編集

「大丈夫だよ。俺の生命力は知ってるだろう? 俺の頭と壁を、五寸釘で打ち付けてくれればいい」


そうやって簡単に言ってのける一哉に、栞はイヤイヤと、まるで子供のように首をふった。


好きな人の頭にクギを打ちつける?


そんなこと、できるわけがない。


「お願いだよ栞。このままじゃ首がだるくて仕方がない」