恐怖短編集

そして、毎日毎日身長が伸びる一哉の上半身は、不安定にゆれ始めていた。


少しの風で、ユラユラユラユラ


何度かテレビに頭をぶつけたこともある。


「大丈夫、大丈夫」


と、手を振ってみせる一哉だったが、見ているこっちがハラハラしてしまう。


ある日、そんな一哉を見かねた栞が、一本の木の枝を持って帰ってきた。