恐怖短編集

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浅井一哉は捨てられている《取り扱い説明書》と書かれた薄い本を手に取り


「おかしいなぁ、ここに捨てたはずなのに」


と呟く。


一哉のアパートから近いゴミ捨て場。


今は夕方だというのに、翌日収集に来る燃えるゴミをすでに捨てている人がいる。


それが原因で、ゴミ捨て場に染み付いた異臭と、強烈な生ゴミの匂いが充満していた。


夏なので中のものが腐るのも早く、ハエもたかっている。