でも、行かなきゃいけない。 逃げちゃ駄目。 だっと、これは少なくとも私にも原因がある。 「行くかっ!」 パチンッと両手で顔を叩き無理矢理気合いを入れる。 大丈夫、 大丈夫、 大丈夫………。 気合いを入れると言うか、既に自己暗示。 「バカみたい……」 ポツリと呟いた言葉は広すぎる部屋のなかで、むなしく消えた。