【完】春紫苑





「え?」





私が言うはずだった台詞が聞こえた。

でも、それを言ったのは駿でも流でもない。


その声がした方に私たち三人は視線を向ける。





「…将光………」




ドアには将光がいて、真っ直ぐ私を見ていた。


何で将光はここにいるの?

てか、いつからここにいたの?






「美琴、ちげーの?」



「…え?」





見つめるだけで何も言わない私に将光が問いかけてきた。





「え?じゃなくて、そーいうことじゃねーのって聞いてんだけど」


「あ、あぁ…うん。そういうことだよ」





そう、私が言いたかったのはそういうこと。





「でも、そんなの…」


「俺たちは流って呼ぶ。第一、このクラスに流のこと梶塚なんて呼ぶやついるかよ?俺や美琴だったら名字で呼ぶやつはいるけど。

流、いるか、そんなやつ?」