【完】春紫苑



あまりにも流が優しい声で、優しい笑顔で話すから。


きっと、安心してしまったんだろう。


流の言葉に泣きそうになってしまった。



でも、流にはそれがバレたくないから





「知ってるよ、愛されてることくらい」






そう言って流から目をそらした。


私は嘘つきだ。



ほんとは毎日毎日、不安で仕方がないのに。


愛されてる自信なんて、これっぽっちもないのに。


言われたことなんてないの。


"好きだよ"なんて。



だから聞いたことがない。



いや、違う。

怖くて聞けない。





"私のこと好き?"だなんて。


"好きじゃない"そう言われる気がして仕方がないから。