【完】春紫苑




私のその言葉を聞いて流は少し安心したように優しく微笑んだ。



そして、そのままゆっくりと私の目を見つめながら、話始めた。




「さっき、将ちゃんが教室で暴れたのは、美琴の事が大好きだからだよ?」



「………どういうこと?」






思っても見なかった台詞に戸惑う。


急にそんなこと言われたって意味がわからない。




私に嘘ついたのに?


私が好きだから、嘘つくの?





「将ちゃんは城野さんが、美琴を怯えさせたことが、泣かせたことが、どうしても許せなかったんだと思う。

美琴だって、大切な人が泣いてるのを見てるのは辛いでしょ?

そんな目に遭わせた相手を許せないって思うでしょ?」



「………うん」



「だから、あれはオモチャとして。そしてクラスのトップ楯野 将光としての行動じゃなくて。


楯野 将光って言う一人の男として、彼氏として、必死に美琴を守ろう、救おうとした行動じゃないかな?


ただ、将ちゃんがそういうのに慣れてないから不器用で遠回し過ぎただけで。あと、クールなくせにシャイで言葉足らずだし。


大丈夫………美琴は、ちゃんと愛されてるよ」