「将ちゃん……」


「まさ、みつ……?」





将光……っ!


私は知らせに来てくれた看護師さんを突き飛ばすように部屋を飛び出した。




すぐ隣の病室は流の病室とはまた違う緊張感が走っていた。




響いているのは叫び声ではなく




「楯野さん、聞こえますかっ!?」





先生の声と機械音。



こんな状況を見たら普通は泣き叫ぶものなのだろうか?



だけど私はまるで他人事のように、その光景を眺めていた。