次に叫んだのは駿だった。 振り返り、駿は刃先を…… 「駄目だよ、駿っ!」 自らに向けた。 ───駄目だよ、駿。 美琴の叫びは駿に死なないで。そういう風な意味だけには聞こえてくれなかった。 どうしても "駿"はダメって風に俺には聞こえた。 「全てを終わらせるには、私がいなくならなきゃ」 真っ直ぐそう言ってみせた美琴に俺と駿の動きが止まったのは言うまでもない。