流には伝えておくべきか迷ってたけど、流は最初から知ってたんだ。
俺と流が喧嘩してたかと思うと、急に仲直りした変な日があっただろ?
あの日、言われたんだ。
「ねぇ、将ちゃん。駿のやつ、どうしよっか?」
「え?」
「実は俺、今日殺されかけたんだよね。信号待ちしてたら突き飛ばされた。逃げてったの城野だったよ、絶対」
「邪魔物だから、俺」そう言って切なそうに笑った駿を見て本気でまずいと思った。
何で知ってるのかと聞いたら流は直接駿から言われたらしい。
「邪魔だから、消えてもらう」って。
このままじゃ本当に俺らは消されてしまう。
取り合えず城野は俺が見張って行動できないようにしておいて。
流が美琴の傍にいる。
あの日、美琴を守るって二人で決めたんだ。

![[短編]初恋を終わらせる日。](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.781/img/book/genre1.png)