じっと見つめた流の席。 たまたま、まだここに笑顔がないだけ。 もうすぐしたら、きっとバカみたいに元気で来るんだから。 たまたま、来てないだけ。 将光と駿の心配そうな視線を無視して私は電話から聞こえるお祖父様の声に耳をすました。 『身なりは派手なんだが、仲の良い男の子にそんな子はいるか?』 駄目だ。 一度不安になったら、もう流のこととしか考えられなくなる。 何でこんな日に限って流はなかなか来ないのよ。 「───梶塚、流じゃないですよね?」