【完】春紫苑





すがる思いで駿に視線を向ける。


すると、駿も私を見つめていた。



重なる視線。

一瞬見えた希望。





「しゅ………」



「え、事故か病気じゃなかった?あれ、家庭の事情だけっけ?」





だけど、私の希望は一瞬で砕け散った。


駿は私の言葉を遮り、目をそらした。



そして流と将光に同調した。




駿………。

避けられない、っていうことなの?