【完】春紫苑









「おかえりなさい、美琴」



「何の用ですか、お父様」





何が、おかえりなさいよ。

笑わせないで。



目の前の嘘くさい作り笑顔に無性に腹が立つ。


出来ることなら、殴ってやりたい。





「将光もおかえりなさい」


「どうもお久しぶりです、榮一さん」





どの面下げて将光に話しかけてんのよ。

おかえりなさい?


将光の帰る場所を奪ったのは誰よ?




将光がいる手前、言葉に出来ない思いが、怒りが私の心で埋めく。