【完】春紫苑




「他にどこが似てるのよ?まさか…それだけじゃないよね?」





まさか、違うよね?


そんなわけないと思いながらも、流だから…と思いながら聞いてみる。





「それだけだけど?」






駄目?と聞くように首をかしげて言う。


可愛…じゃなくて。

いやいやいや、嘘でしょ流。

あんなのと他の共通点なくて、正直安心してるよ?



だけど嘘でしょっ!?



ガツンと言ってやろうと思ったら






「髪型くらいで美琴に似てるとか言ってんじゃねーよ!一生喋れねー口にしてやろーか?」





そう言って笑顔の将光に座ったまま蹴られた。


わー…将光、目が笑ってないよ?





「わわわ!将ちゃんゴメンね?目が笑ってないよ?将ちゃん、将ちゃん!?」





あ、これはさすがの流でも目が笑ってないことが分かるんだ。





「美琴~駿~、助けてよ~!!」





涙目のようにも見えるけど流の声はどことなく楽しそうに見える。


だから、この状況が楽しいのか怖いのか流の顔を見ていても、ちっとも分からない。





「ふんっ!流なんて大嫌い!」






だから私は流を助けないことにした。

それに、もとはと言えば流が悪いんだし?


自業自得ってやつですよ。