【完】春紫苑






「ごめんな…美琴」



「急にどうしたの?」




帰り道。

ずっと黙っていた将光がやっと口を開いた。




「俺のせいで………嫌な思いしたよな…」


「そんなこと無いよ!」





違うの、だって違うんだよ?



将光は悪くないの。


貴方は何も悪くないんだよ?






「美琴………別れても良いんだよ?」



「……え……何言って………将光?」