【完】春紫苑







私の言葉に慌てて顔をあげた西野さん。


私を見つめる、その目は戸惑いしかなかった。



──ビンゴ、か。

勘違いであって欲しいという微かな望みは打ち砕かれた。





「話してください、西野さん。私なら、覚悟は出来てます。もう何を聞いたって驚きませんよ…」





由季さんが死んで、隆弘さんは………。



そして、少なからず父が関わってる。



もう、確実に感覚がマヒしだしていた。