「ねぇ……?」
「どうされましたか、お嬢様」
車が走り出した時、私は運転手に話しかけた。
「大切な人を失った……悲しみは、理解してあげることなんて…出来ないのかな?」
私には、将光の悲しみは分かってあげられないのかな?
私じゃ……分からないのかな?
「全部は…分からないのかもしれませんね」
やっぱり……そうなのかな。
「でも……」
「…………でも?」
「全てを分かってあげられなくても、傍にいることは出来ます。傍にいることで、きっと少しでも、必ず。それは支えになってあげられます」
「………傍に……いる」

![[短編]初恋を終わらせる日。](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.795/img/book/genre1.png)