階段を下りる流の背中を見ながら、私はある質問をすべきか悩んでいた。 流はさっき、将光が荒れてる原因はそれだけじゃないって言った。 流は一体、何を知っているのだろう。 流は知っているのに、私は知らない。 ……将光の身には一体、何が起きてるんだろう。 聞いてみようかと思ったけど、やっぱり止めた。 私の前を歩く流の背中が "話しかけるな" そう言ってる気がして…………。