「ほんとどうしようも無い奴だな、将光は」 表情は見えないが呆れたように言う。 「将光を悪く言わないで!!」 「庇うのか……さすが彼女だな。 だが、勘違いするなよ?お前が将光に橋月の姓を名乗らせないと約束したから多目に見てやってると言うことを」 「分かってるよ、そんなこと。私が楯野の姓を名乗ればいいだけでしょ?」 私がそういった瞬間、あいつはやっと私を見た。 そして立ち上がり、私に近づいて 「ふざけるな!!!」