「入りなさい」




ドアを叩いて数秒後、無愛想な返事が返ってきた。


ドアを開くとお父様はソファーにどっかりと座っていた。


ソファーがたて向きに置いてあるから、顔はいまいち見えない。


向かい側のソファーに座ろうかと思うと






「将光が派手にやってるらしいな」






そう言った。


私には座るなということか。


それに、館峰がチクったな。


館峰は私の高校の理事長を任されている人。


てか、用件はやっぱりこれか。





「……だったら?」