不敵な笑みを携えて私の前に立つのは、先ほど別れたルイ本人で。


え、ちょっと…ルイ?


「き、貴様…私を誰だと思っている…無礼だぞ!」


邪魔をされたシルヴィの顔は、怒りから真っ赤に染まっている。


…ル、ルイ…あんまり挑発しないほうが…。

こんなセクラハ親父でも一国の王様だ。

もしかしたら、何か罰を与えられるかもしれない。

カローナは、そう思うとサーッと血の気が引くのを感じた。

しかし。

「無礼とは、今、私に言ったのですかな?シルヴィ殿?」

クスクスとやけに楽しそうに呟くルイは何故か余裕綽々でシルヴィを見据えていた。