その表情にさえ、イライラしてきたカローナは、レインをジロリと睨み付けた。
すると。
「…ふむ…まぁ、合格かな?」
そんな言葉をポツリと呟くレイン。
“合格”
その言葉にカローナは、キョトンとした表情を浮かべる。
一体何が合格なんだろうか。
「兄さん、そろそろ出てきたら?兄さんが来ないならカローナ姫と僕が結婚してもいいんだけど」
レインその言葉にギョッとするカローナ。
わけがわからずポカンとした表情で彼を見つめることしかできない。
その時だった。
「…ったく、何で俺が決めた結婚相手を弟に見せなきゃなんないんだか…」
そう言って、ヒラリと空から現れたのは…。
「…だ、誰?」
レインと同じく、サラサラの黒髪をもち、漆黒に染まった瞳をもつ青年だった。



