「…ま、今は猫だけどな」
吐き捨てるようにそう言い放ち、ルイはちらりとカローナを見つめた。
「で、あんたはどうする?俺と結婚する?それとも…」
ルイは、その続きは言わずに口を閉ざしたが、カローナはすぐにルイが言いたいことに気づく。
「そんなこと急に言われても…」
カローナは、口ごもりつつ、目を軽く伏せてルイの姿を見据えた。
猫と結婚だなんて、聞いたことがないし…。
あ…。でも、一応、人間なのよね…。
まさか、おじさんとの政略結婚か猫と結婚するか…そんな2択を迫られることになるなんて考えもしていなかった彼女は途方にくれてしまう。



