努めて冷静に問いかけるカローナに対してユージスは目を細めた。
サラリと揺れた銀色の綺麗な髪が月明かりに照らされる。元々の端正な顔立ちも相まって夜の闇をまとうユージスは神秘的に見える。
「そのままの意味さ。君はルイに利用されてる。なんせ彼には呪いがかかってるのだから」
「…え?」
「どうしてそれを…」と喉まで出かかった言葉を辛うじて飲みこんだカローナはキッとユージスを睨みつけた。
「意味不明なこと言わないで…!呪いってどういう意味よ」
「呪いは呪いだよ。彼は、猫の姿になる呪いがかかってるからね」
フッとそう呟いてユージスは微笑む。
本当に…ルイの呪いのこと知ってる…?
でも、何でユージスがこのことを…。
ルイが、話すわけないし。
ルイが信頼している側近が裏切ったとも考えにくい。



