「あまり動じてないんだな…」

「まぁね。あの手のタイプはこっちが動揺するのを楽しむから、こっちは気にしてないって態度をするのが1番よ」

「あぁ…そのとおりだ」

ルイもカローナの意見に賛同しコクリと頷いた。

「立ち話もなんだし、部屋に入ったら?それともまだ仕事が残ってる…?」

「まぁな。あと、1時間もしないうちに猫の姿に戻ってしまうからその前にできるぶんを片付けないと」

なるほど。人間の姿でないと不便なことが多いものね…。

城の中のどの程度の人間がルイの現状を知っているのか把握はしていないけれどおそらくは、そこまで数は多くないのだろう。

無防備な猫の姿の時に襲われたらひとたまりもないもの。

ユージスのこと、相談しようかと思ったけれどやはりこれ以上、ルイに負担をかけるわけにはいかない。

「そう。それじゃ、あまり無理をしないようにね?おやすみなさい」

「おやすみ、カローナ」