……って、何だよ。

 顔が赤くなったぜ?。

 あ?

 照れてるのか?

 マリアがそんな顔するなんて、珍しいな。

 愛してる、って言う言葉に反応したのか?

 かわいいな。

 じゃ、もっと言ってやる。


 愛してる、

 愛してる、愛してる……


 ……って、違う!?

 じゃ、なんだよ。

 え!!

 一日早いけどオレのために、バレンタインのチョコレートを持ってきた!?

 しかも、本命チョコ!?

 うそだろ! 本当(マジ)かよ!?

 オレとつき合ってくれるのか!?

 ああ?

 そりゃ、好きでもなけれりゃ、こんな夜に男の部屋までついてこねぇだろうが、よ!

 でも、マリアはオレに、冷たいキスをさせてくれるだけだっただろ?

 しかも、お前。

 いつも、オレが風呂に入っているうちに黙って勝手に帰るし?

 ……最初の出会い方が、悪かったからな。

 本当は、オレが怖いんだろう?

 いいぜ、無理しなくても。

 え?

 もう、帰らない?

 今日は大事な買い物に付き合ってくれたから、これから先、ずっとずっと一緒に居る? 

 ……マジか!

 ちくしょう! 参ったな。

 うれしすぎて、オレ、アタマん中、真っ白だぜ。

 愛してるぜ、マリア!!

 きっ……記念に、またお前にキス、していいか?

 でっ……できればその先も……

 もちろん、痛いコトなんざしねぇよ!

 マリアはオレのたった一人の、愛しい女だ。

 羽のように抱いて、キモチイイことだけ、シてヤるぜ?

 その前にシャワー?

 あ……ああ、そうだな、使えよ。

 でも、今日はお前が先……な?

 このタイミングで、もし。

 いつもみてぇに帰られたら、オレは二度と立ち直れない気が……

 大丈夫?

 ああ……ああ、信じてるよ、マリア。

 だけど、今日だけは……頼む。

 そのかわり、オレはチョコレートに合うワインを用意しておくから。

 風呂から上がったら、お前のチョコレートをベッドで一緒に食おうぜ?

 ……って、まて、まて、まて!

 やっぱり、今、風呂場はダメだ!

 ……

 …………