「…芽魅、大学は?」
「県内」
「波留んとこじゃねぇの?」
「…行かないよ。」
「めぐ、素直になんなきゃだめよ」
「行きたくない。これが素直な気持ちなの」
「あっちに彼女いそうだから?」
「…もういいの」
あたしは投げやりになっていた。
先輩は県外で遠距離だって言うのに、連絡なし。
…やっぱり彼女出来たとしか思えないもん。
「めっちゃん♪」
「硫さんっ!?」
「おひさぁ♪」
「明里さんも!」
なぜか校門に居る2人。
「波留がさ、今日来るって」
「……え」
「あ、れ…?聞いてなかった?」
今日来る?
…なんであたしが知らないの?
なんであたしに教えてくれないの?
不安だよ……。
「まぁ波留もシャイだしな」
「今日は…」
「あたし、行きません。」
「え?」
「あたし先輩を迎えになんて嫌でも行きません。」
…やっぱり彼女はあたしじゃなくなったって事?
他に出来たから…。
あたしには会わせないで、2人には会わせる。
別に意地悪なんかしないし。
きっと可愛い人だと思うし。

