「…痛い…」



頭がガンガンする。

完璧な風邪だ。




「あれ?誰か寝てんの?」

「///!?」




この声は先輩だ。

どうしたらいいの?

気まずいって…!



「カーテン開けちゃっていい?」

「だ、だめですっ」

「…っ!?」




シャっという音と同時にカーテンが開く。

あたし、だめって言ったのに。




「めぐ!?」

「…せんぱ…っい」

「大丈夫?つか、帰れよ!」

「…っ、だて…いた、いんだ、もん…」

「病人だろ!?」

「でも…!」

「心配するじゃねぇか」

「…先輩?」





あたしをソッと抱き締めてくれた先輩。

心が春の日差しのようにポカポカ温かい。

…やっぱり先輩はすごい人。





「芽魅」

「…っ//」

「…もー少し待ってて」

「な…にが…?」

「芽魅は誰のものにもなるな」

「……」




先輩の言ってる言葉の意味はわからない。

だけど先輩に抱き締められて安心して…

あたしはウトウトと眠りの中へ堕ちていった。