「めぐ、おはよう」

「沙梨おはよっ♪」

「おっ、スッキリした顔してんね」

「ちゃんと振られてきたからね!」

「…そう」




深く聞いてこない沙梨。

絶対聞きたいはずなのに。

そんな優しい気遣いがとても嬉しい。




「芽魅、…はよ」

「慧、おはよ」

「…んー、朝練キツイ」

「眠たいんじゃないの?」

「当たり前だよ」

「寝てればいいよ」




今日は波留先輩の彼女、明里さんに会う日。

ドキドキわくわくの日。




「めぐー!!」

「波留っ!おはよ♪」

「今日放課後に明里んとこの高校に行くから」

「はーい♪生明里さん楽しみだなぁー…」

「プッ…。明里と同じこと言ってるし」

「……」




最近わかったこと。

先輩は本当に明里さんが好きな事。

あたしの大好きな笑顔は明里さんを思っているから。

…最初から失恋じゃんね。