「めぐっ…」

「波留、またあーした!」

「…!」




急いで家の中へ入った。

…もうダメだ。




「うぅ…うわぁぁーん!」

「…めぐ」

「にっちゃん…」

「失恋か」



あたしの大好きなお兄ちゃん。

柊海星、高校3年生。

お父さんとお母さんが事故で死んでしまってからお兄ちゃんと2人暮らし。




「にぃ…ちゃ…」

「…泣け、めぐ」

「痛…いよ…ぉ…!」

「うん」

「初恋っ…だっ…たの…」

「…うん」




本当に好きだったの。



…だけど届かなかったの。