「わぁ……綺麗…」
桜に夢中になったあたしと。
「んっ…はぁー!」
桜の下で寝ていた先輩。
「1年?よろしくなーっ」
「…////」
このときからきっと。
あたしたちの運命の歯車は回っていたんだね。
「永留ー!かえろ」
「待ってよ、母さん、父さん」
「永留、可愛い子は居たか?」
「全っ然。沙那が1番」
「やっぱり沙梨に似て美人ね」
「あ、明斗にぃのファンクラブがあった」
「さすが硫さんの子供!」
「永留、明斗なんか越えてやれ」
「…無理」
「あはは!永留諦め早いよー!」
「誰に似たんだよ、永留」
「父さん」
「はぁ!?」
「あは…ははっ…」
「「笑いすぎ」」
運命は時に残酷。
だけど、運命の歯車が変わっていたら。
こうして波留と永留とあたしで歩く事はなかった。
こんなに幸せを感じる事はなかった。
「波留、永留、愛してる!」
「母さん、それ父さん限定にしてよ」
「波留。…世界一愛してる」
「俺は宇宙一愛してる」
今日もまた幸せな日々を過ごしてく。
桜はあたしたちの運命です。
――先輩に恋をした桜。
永遠にあたしは桜を…
波留を……愛します。
...end

