「はいっ、明斗にぃ!沙那!」

「「ありがとう」」




…うん、いい子。

3才の時ってわがままなんじゃないの?

もしかして永留は反抗期なんかないかも!?




「永くんはいい子ね!明斗なんてわがまま!」

「明里愚痴を言うんじゃない」

「硫なんて仕事ばっかりで面倒みないもんね」

「はぁ…」

「沙那なんて今化粧道具あさってすごいよ」

「可愛いじゃん。な?芽魅?」

「ちょっと!さっきからめぐめぐうるさいよ!?」

「そうだぞ、慧!めぐは俺のだかんな!」




集まるといつもこう。

慧が沙梨と波留の目の敵にされる。

…あたしも恥ずかしいんだけどね//




「めぐちゃんは、愛されてるのね」

「めぐちゃん“は”?明里は愛されてねぇって?」

「そ、んなことないよ!?」

「昨日だってあんなに愛してやったのに?」

「ちょ…硫!!バカなの!?やめてよ!」




可愛いなぁ、明里さん。

赤い顔で抗議されてもいじめたくなるだけだよね?

あたしね、少しだけ男心ってやつをわかるようになったんだよ?





「ままぁー」

「ん?なぁに?」

「僕おっきくなったら…」

「うん?」

「ままと結婚してあげる!」

「へっ!?」




して“あげる”なんだ。

可愛くて仕方のない息子。

…どうしてそんなに可愛いのっ




「ありが…「だめだ、永留」」



あたしの言葉を遮った波留。

…だ、だめだ?