「うぅ…っ…」
苦しくて堪らない。
涙が溢れてくる。
痛いくらいに切ない澄田の思い。
…痛いくらいあたしにはわかってしまう。
あたしも澄田が好きだから。
痛いくらいに…あたしは澄田が好きだから。
「痛い…じゃんっ…」
1番に見つけてよ、澄田。
あたしの1番はこれからもずっと澄田しかありえないんだから。
あんたの1番が…めぐでもいい。
でもあたしを1番に見つけ出すのはアンタで居て。
――タンタン…タンッ…
遠くから聞こえてくる足音。
どんどん大きく聞こえてくる足音。
「きーじま?」
優しい声と優しい微笑みを浮かべた澄田が扉を開けた。
…あぁやっぱり。
あたしの中の1番はアンタしか居ないね。
「すみ…だ…」
また頬を伝う涙。
今日のあたしは泣きすぎた。
「…ったく泣き虫」
「…遅いんだよっ…バカ」
「悪いねー、芽魅と話してたもんで」
あたしの涙をそっと拭いながら微笑む澄田。
…なによ。
かっこよすぎなのよ。
「罪な男」
「はぁ?」
鈍チンな澄田はわからないだろうね。